映画『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』の楽曲「カランコロンのうた」を自分で弾きたい!
その一心で、私は触ったこともなかったカリンバを購入しました。
カリンバは、オルゴールのような澄んだ音色を持つ美しい楽器です。
両手で抱えるように持って、親指でキーをはじくだけという手軽さから、初心者向けの楽器として人気があります。
しかし、楽器経験ゼロの私が直面したのは、「楽譜がない」「どうやって練習するのかわからない」という大きな壁でした。
それをサポートしてくれたのが、いつも身近にあるノートとペンです。
この記事では、私のような音楽未経験の初心者が、カリンバを取り扱う際の注意点や、弾きたい曲の楽譜が手に入らないときにどう対応したのかを、カリンバ体験談として解説しています。
何かを「好き」という気持ちを原動力に、新しい趣味を始めたい方の参考になれば嬉しいです。
【カリンバ体験談】なぜカリンバ? 映画『ゲゲゲの謎』の「推し曲」を演奏したい!
『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』(2023年/日本/東映アニメーション)という映画が大好きで、関連イベントに参加したり、そのために旅行に行ったりしています。
→映画『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』のネタバレなし紹介記事を映画ブログのほうで公開しています。
どんな映画か気になる方は参考になさってください!
記事はこちら
この映画の音楽を、川井憲次さんという方が担当されています。
私は川井憲次さんの楽曲が好きで、特に『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊(1995年)』の音楽が大好きです。
「川井憲次さんが音楽を担当している」と聞くと、その映画への興味がさらに増す感じです。
その川井さんが作曲した『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』の作中曲の『月夜の語らい』、そして『カランコロンのうた』に使われているメロディが、カリンバで演奏されています。
私はこの曲を聴くまで、カリンバという楽器を知りませんでした。
ぽろんぽろんと優しく響く音で奏でられる、切なく物悲しく慈しみに満ちた『カランコロンのうた』を、自分で演奏してみたい。
このメロディを、カリンバで弾いてみたい。
そう思って、通販サイト(楽天市場)でカリンバを購入しました。
猫モチーフが気に入ったので、こちらのカリンバにしました。

本当は、「その曲の楽譜付きの『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』川井憲次さんデザイン限定モデルのカリンバ」が欲しかったのですが、予算的に厳しくて諦めました。
受注生産の特別仕様モデルなので、8万円くらいの値段だったんですよね。
あと、楽器の演奏経験が学校での音楽の授業のみ、習い事をしたこともないという、まったくの初心者なので、いきなり高い楽器を買うことの躊躇いがあったことも、購入を諦めた理由のひとつです。
私が購入したものは現在取り扱いなし? こちらのカリンバは楽譜もついていて手頃なお値段なのでおすすめです。
カリンバ独学初心者がぶつかる、最初の壁と疑問
カリンバの基本と、最初に戸惑った点
カリンバを買ったはいいものの、どうやって弾くのか、どのキーがどの音に対応しているのかが、よくわかりませんでした。
ついてきた説明書によれば、中央のキー「1」が「ド」、その左隣の「2」が「レ」、「1」の右隣の「3」が「ミ」、となっています。
「1」=「ド」を中心に、左右にキーが並び、全部で17キーあります。
つまり、17音で演奏する楽器だということです。

カリンバの基本はこの17音です。
キーが2段になっていて音階がたくさんあるものや、1段だけどもっとキーの数が多いものなど、いろいろあるようです。
持ち方が変? 手首の痛みと、背面の謎の穴
カリンバを演奏するときは、本体を両手で持ち、両方の親指でキーをはじくようにして演奏します。
少しやってみたら、ちょっと音を鳴らしただけで手首が痛くなってしまいました。
持ち方がおかしい?
あと、裏面に穴が開いているんだけど、これってどうすればいんだろう?
練習しようにも、練習にちょうどいいような曲も知らないし、そもそも楽譜がありません。
YouTubeにカリンバ演奏動画はありますが、それを見ても楽譜はわからない。
もっとも、楽譜があったところで、私は楽譜を読むことができません。
独学でなんとかしようと思っていましたが、すぐに壁にぶつかってしまいました。
カリンバの正しい「持ち方」は? 手首の痛みを解消した解決策
そんなとき、カリンバのワークショップの存在を知り、参加してみました。
そこで、手首の痛みの原因が、カリンバの持ち方にあることを知りました。
ワークショップで判明! 痛みの原因は「握りすぎ」だった
私はカリンバを人差し指含めた4本の指、つまり親指以外の指全部で背面を支えるように持っていたのですが、本来は「人差し指をカリンバ本体に添えるようにして持つ」のだと教えてもらいました。
【今までの持ち方】

【正しい持ち方】

しっかりと握っているような持ち方をしていたから、手首に負担がかかっていたんですね。
あと、このカリンバの本体が厚みがあるせいもあるかもしれません。
本体が薄いカリンバもありますので、そういうものを使ってみるのも良さそうです。
カリンバ裏面の「穴」は塞ぐべき? 初心者へのアドバイス
背面の穴についての疑問も、解決しました。
穴を塞ぐと、音が自分に向かって響いてくるような感じになる。
塞がないと、外に響かせる感じになる。
どちらでもかまわないので、自分の好きなように弾けばいい。
という説明を受けました。
私の持っているカリンバの背面には「穴」が開いているのですが、そもそも「穴」がないカリンバもあります。
穴がないということは、常に「音が自分に向かって響いてくる」感じになるのかもしれませんね。
【カリンバの背面の穴】

穴を塞ぐことに集中すると、キーをはじくことから意識が逸れてしまいます。
気をつけていないと、すぐに指が穴から外れてしまうんです。
【カリンバの背面の穴を塞いでいる状態】

なので、慣れるまでは、穴は塞がずに練習することにしました。
楽譜が読めなくても大丈夫! 推し曲「カランコロンのうた」採譜への挑戦
カリンバの練習を始めましたが、楽譜がないので「カランコロンのうた」を弾くことができないままでした。
でもやっぱり、どうしてもこの曲を弾いてみたい。
そう思い、自分で楽譜を作ることにしました。
私は音符の書いてある楽譜を読むことができません。
そんな人間に、「楽譜を作る」なんてことができるはずがありません。
しかし、カリンバは、キー(鍵盤)に数字が振ってあります。
ドは、1。
レは、2。
ミは、3。
という具合にです。
つまり、弾きたい曲に対応しているキーさえわかれば、五線譜を使っての楽譜を作る必要はない。
ただ、数字を並べていけばいいのです。
そう思い、さっそく音源を再生しながらカリンバのキーを鳴らして、一音ずつ、音を確認していきました。
この音だ!
と思ったら、その数字をノートに書き込む。
これじゃない、この音でもない、あーこれだ!
自分の耳を信じて、ひとつひとつ確認し、ノートに書いていきます。
そうして、どうにか4小節(?)分の数字の羅列による楽譜が出来上がりました。
※こちらが自作した数字譜です。
著作権違反になるので、一部を隠してあります。

代わりに、“現時点での私がカリンバで弾いてみた『カランコロンの歌』”の録音データへのリンクを載せておきます。
こんな曲なんだ〜、とイメージしてもらえたら嬉しいです。
ここまではなんとか、「耳で聴いた音を手元のカリンバを鳴らして再現する」ことができたんですが、この先は複雑すぎて、採譜を断念しました。
【文具が解決】採譜から練習までをサポートした「アナログノート」の3つの利点
この過程で、耳コピ採譜における手書きノートのメリットに、あらためて気づきました。
スマホのメモアプリやパソコンのテキストエディタに入力してもいいのですが、アナログのノートのほうが採譜には適していると思った点を3つ紹介します。
手書きノートのメリット①:どこでもすぐに書き込めるという「即時性」
カリンバのキーを鳴らし、この音だ、と思ったら、その数字をノートに書き込む。
開いてあるノートに、書きやすいボールペンで書き込むだけです。
これをスマホアプリやパソコンでやろうとすると、「該当の数字を選び、タップする」「キーボードを押す」などをしなければなりません。
特にスマホだと、フリック入力にしろ、キーボード入力にしろ、最初の入力画面から「数字」に切り替える必要があります。
割とめんどくさいです。
手書きノートのメリット②:試行錯誤を支える「書き直し」の自由さ
書き込むことの「即時性」はもちろんですが、それ以上にメリットだと感じるのは、「修正の早さ」です。
耳コピによる採譜には、間違いがつきものです。
あ、この音じゃなかった。
となったときに、ノートに書いた分は、二重線で消すなりして、正しいものを書けば終わります。
しかし、スマホやパソコンでは、「間違って入力したものを消去するための動作」が必要になります。
これが地味にめんどくさいです。
二重線でぱっと消せることの簡単さには勝てません。
修正だらけのぐちゃぐちゃの譜面になるじゃないか、と思うかもしれませんが、これは「採譜」の過程であって、完成形ではありません。
採譜が終わったら、それを新たなページに書き写せばいいのです。
そうすれば、きれいな譜面のできあがりです。
手書きノートのメリット③:「画面が消えない」ノートの優位性
ノートは、開いたまま置いておけば、常にそれを見ながら、カリンバの練習ができます。
これをスマホやパソコンに入力したテキストでやろうとすると、明らかなデメリットがあります。
しばらく触らないでいると、画面が暗くなって消えてしまうことです。
バッテリー消費を最小限に抑えるために、大抵のスマホやパソコンはそのように設定してあると思います。
この設定を、カリンバの練習のときだけ変えるなんて、めんどくさくてできません。
設定を変えずに、常に画面に楽譜を表示させておこうとすると、消える前にいちいち画面を触ったり等する必要があります。
めんどくさいし、練習の集中力が途切れます。
ノートに数字譜を書いておくことは、練習の流れを途切れさせないという点で、最強の方法だと思います。
【補足】スマホ・パソコンに入力したものを印刷すればいいという意見もあると思いますが、プリンターがないとか、ネットプリントする手間などを考えると、ノートに書いておくのが一番簡単です。
次のステップ:カリンバ演奏の壁「ドレミと数字の不一致」をどう乗り越えるか
カリンバを演奏する際は、カリンバ用の数字譜を見ながら演奏します。
市販されている楽譜では、五線譜の下に対応する数字が書いてあるような感じです。
私が自作した「カランコロンのうた」の楽譜は、数字のみが書いてあります。
しかし、学校で習ってきた音楽(楽譜)はドレミファだったため、頭の中で何か音楽を再生させるときも、なんとなくドレミファで考えてしまいます。
すると、頭の中ではドレミだけど、目で見ているのはカリンバ用の数字、という事態が発生します。
このふたつを結びつけることが私には難しく、混乱してしまいます。
①カリンバーのキーの位置を覚える
②頭の中のドレミと、カリンバーのキーの数字を一致させる
これができるようにならないと、楽譜(数字の羅列)を見ながら弾いても間違えまくってしまいます。
実際、間違ってばかりいます。
弾きながら覚えていくしかないと思うので、カリンバに触れる時間を確保して、もっとうまく弾けるように練習したいと思います。
カリンバは「複数(3音)のキーの上で指を滑らす」ことで和音も弾けるんですが、難しくて全然できません。
練習して、いつかは和音を取り入れて弾けるようになりたいです。
まとめ|カリンバは初心者向けの楽器だけど、簡単なわけではない
カリンバは両手で持って、親指でキーをはじいて演奏する楽器です。
つまり、動かすのは親指だけです。
そう聞くと、初心者向けの簡単な楽器なのかなと思うかもしれません。
確かに、親指だけで演奏するので、始めることのハードルは低いです。
ですが、誰でも簡単に弾けるのかというと、そうでもないかなと思います。
「親指を動かすだけで弾ける」というのは、言い換えると、「親指の動きだけで曲を演奏しなければならない」ということなので、やってみると難しいと感じます。
それでも他の楽器に比べると、小さくて場所も取らないし、演奏の基本も理解しやすいし、音も出しやすいので、初心者に向いていると思います。
「弾いてみたい曲がある」なら、カリンバ、おすすめです。
何よりも音が本当にきれいなので、興味を持ったら、ぜひ手に取ってみてください。
【参考動画】
カリンバ奏者として有名なMisaさんのカリンバ演奏動画です。
素晴らしく美しい演奏です。
Misaさんが奏でる音色は本当にきれいです。
【カリンバ奏者Misaさんオリジナルデザインのカリンバ】
もう少しちゃんと弾けるようになったら、こちらを2台目としてお迎えしたいなあと思っています。
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